「レザボア・ドッグス」、「パルプ・フィクション」で完全に寵児となったタランティーノの3作目となるこの「ジャッキー・ブラウンJACKIE BROWN」はなぜかあまり人気がない。主演のパム・グリアーが活躍していた「Coffy」、「Foxy Brown」といったいわゆるブラック・イクスプロイテーション、そしてそれへのタランティーノの傾倒ぶりを知らずに、例の無駄話ばっかりと高いテンションで「BANG! BANG! BANG!」をみんな期待しているからだろう。
この映画はタランティーノからのブラック・イクスプロイテーションへのオマージュであり、パム・グリアーへのラブレターだということをもう一回確認してみる。
この作品で今までのように「しゃべくり倒す、撃ちまくる」構成をしていないのは、パム・グリアー演じるジャッキー・ブラウンをヒロインとして最大限に演出する脚本を活かすため。実際、ストーリー・テリングは良く練られている。
最後までいいところなしで、計画をめちゃくちゃにした挙句、簡単に撃ち殺されるバカ役のロバート・デ・ニーロ。ヤク中でパープリンな愛人役のブリジット・フォンダ。どれをとっても意外な役周りで、しかもうまく演じている。
今までとは違うタランティーノにがっかりした人もラストの緊張感には目を見張るところがあるだろうと思う。そして、この作品で新しい作家像を見出したタランティーノは「思ったより芳しくない評判」も考慮に入れつつ、最新作の「キル・ビル」を作り上げたんだろうね。「ジャッキー・ブラウン」無くしては「キル・ビル」もなかったと思うのは僕だけでしょうか?
パム・グリアーのことを良く知らなかったらしい故・淀川長治さんの映画評もまたちょっとずれてるのも含めて面白い。
淀川長治の銀幕旅行:ジャッキー・ブラウン
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