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  • エミール・クストリッツァ 補足

    クストリッツァ特集

    クストリッツァ監督の映画はクストリッツァ監督自身が子供のころから心の中でずーっと大切にしている純心さと感動に満ち溢れています。

    エミール・クストリッツァの作品はただユーゴスラビアの悲劇の歴史を感傷的に綴っているわけでは全然ありません。
    1951年、サラエヴォ生まれの彼は高校時代から映画を監督し、その後チェコのプラハ映画学院で演出を学びます。その後、サラエヴォに戻り、近親相姦を扱った『花嫁たちがやってくる』を監督しますが、放送禁止に。その後初の長編となる『ドリー・ベルを憶えている?』でヴァネツィア映画祭で金獅子賞に輝きます。その後は、『パパは出張中』、『ジプシーのとき』、『アリゾナ・ドリーム』、『アンダーグラウンド』などでカンヌのパルムドール、ベルリンの銀熊など数々の賞を手に入れます。
    彼はフェイバリットにジャン・ルノワールとフェリーニを、映画監督の定義として吟遊詩人、魔術師、語り部であることを挙げています。

    彼の一大映像狂想曲であり、ユーゴスラビアへの複雑な感情のあふれる『アンダーグラウンド』をはじめ、彼の作品をまだ見ていない方はぜひ見てください!

    < この記事は以前"Web of Activities"に書いたものです。 >

  • ビルを殺レ! 「キル・ビル Kill Bill」

    キル・ビル KILL BILL vol.1クウェンティン・タランティーノが久しぶりに放つ話題作、『キル・ビル KILL BILL vol.1』。横浜相鉄ムービルにて。

    何というか、すごい!の一言に尽きる。とりあえず、人はたくさん死ぬ。その時点で駄目な人は見ないほうがいい。ただ、多くの人を斬りまくる、殺しまくるというのは、ハリウッドというよりは、日本の時代劇などの殺陣から来ている所なんだけど。もちろん、時代劇では血は飛ばないけど。深作欣二監督『バトル・ロワイヤル』もそうだけど、リアリティを消すようにいろいろな仕掛けはしてあるから正常な人であれば、問題ないだろうとは思う。

    主役ザ・ブライド(ブラック・マンバ)役のユマ・サーマンはもちろん、一番すごいのは、今回メインの敵となっているオーレン・イシイ(コットン・マウス)役のリューシー・リュウ。過酷な生い立ちかに起因する冷たい殺気と無言の眼の強さに圧倒される。Vol.1 では完全に主演のユマ・サーマンに存在感で勝っている。TVシリーズ『アリー・マイ・ラブ』でも十分な存在感だったけど。ちなみに人気は主役のアリーに次いで2位(女性編)。

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  • 旧ユーゴスラビア出身監督の映画

    パパは、出張中!OTAC N'A SLUZBENOM PUTU アンダーグラウンドUNDERGROUND パーフェクト・サークルLE CERCLE PARFAIT

    ここ最近、旧ユーゴスラビア関係の映画を立て続けに見ていました。旧ユーゴスラビアに興味を持ち出したのは今年の初めからということ、メジャーでないのでDVDもビデオも見つけにくく、そんなに見ることがついこの間までできなかったが、最近になって送ればせながら”Amazon.co.jp“によりオンラインで簡単にサーチ&ゲットし、その便利さにいまさらお世話になっている。

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  • エンド・オブ・ミリオンダラー

    ヴィム・ヴェンダース監督「エンド・オブ・バイオレンスTHE END OF VIOLENCE」、「ミリオンダラー・ホテルTHE MILLION DALLAR HOTEL」と新しい2作品。「エンド・オブ・バイオレンス」は色、空気感こそ80年代頃までのものと全然違うが登場人物達のひいた(ロングショット的な)関係描写や温度はまさしく自分の好きなヴェンダースのものだった。それに比べると「ミリオンダラーホテル」は全然ヴェンダースじゃない。多分、ボノやメル・ギブソンが関係している分だと思う。見たいのはこういうのじゃない。

    そしてDVD発売になったアキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」ももちろん。不器用で無愛想な静かでちょっとほっとする、そんな感じだった、やっぱり。イーね!「人生は前にしか進まない」よね。後ろに進まれるのは困るのです。いろんなストレスで全然最近動いてなかったけど、ほんの少しだけ生き返ったかも。

  • ヴェンダース/ニコラス・レイ

    ここ最近見た映画をまとめて。

    ヴィム・ヴェンダース監督
    ・「アメリカの友人 DER AMERIKANISCHE FREUND (1977)」
     ダニエル・シュミット、サミュエル・フラー、これを見たときはニコラス・レイも特に知らなかったので「映画史へのめくばせ」ということはよくわからなかったけれど、僕が見ていたヴェンダース映画の中ではもっともスリリングさがあった。僕は映画にそれを求めてはいないけれど、ラストシーンなんかは結構印象的だったな。色の使い方も印象的。デニス・ホッパーが「イージーライダーのバラード」を口ずさむシーンがあるとの情報を先に知っていたので、見ている間も今か今かと思ってた。ヨナタンの妻役のリザ・クロイツァー、ヴェンダース映画によく出てくるけど、結構好きな女優。いつも不幸そうな顔をしている。当時はパートナーだったそうだけど。「ベルリン・天使の詩」のソルヴェイグ・ドマルタンもそう。
    ・「 ニックス・ムーヴィー/水上の稲妻 NICKS MOVIE / LIGHTNING OVER WATER (1980)」
     で、ここでニコラス・レイを知る。当初ニコラス・レイとの共同で映画をつくることで進められていたが、癌の進行でみるみる老衰していくニック(ニコラス・レイ)を見ているうちにヴェンダースは続けていくことの困難にぶつかる。ニックに起るであろう死、それを見つめるヴェンダース、映画の構想、それぞれが複雑に絡み合ってフィクションとドキュメンタリーとの間をどちらにも落ち着かずにずっと行ったり来たりしている。ニコラス・レイからゆっくり出てくる言葉、映画のフィルムのまだ生き生きしている様子とは逆に、手持ちのビデオでとられたニックのあからさまな衰弱。人の死を見つめながらそれを撮っていくことの難しさ、それを作品にするヴェンダースの意義、作家としての姿勢、そんなことを深く考えずにはいられない。ビデオの映像をはさむときのブチッとした編集とそれによってつくられる独特のリズムもこの作品を特別なものにしている。