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  • ライフ イズ ミラクル / サラエボの友人

    エミール・クストリッツァ監督の「Life is a miracle ライフ イズ ミラクル」を見てきた。

    圧倒的な力量と熱量で見せる「アンダーグラウンド」よりもだいぶ軽妙になってきているのは「黒猫・白猫」もそうだったが、そんな中にも旧ユーゴの紛争をディープかつ重くなりすぎずにちゃんとエンターテインメントに消化できているいい映画だった。

    ボスニア紛争を扱ったものにはいい映画が多いのだけれど、監督がユーゴ出身か、その他かで大きく変わってくると思う。僕は一通り見てきたが、ウィンターボトムの「ウェルカム・トゥ・サラエボ」にはちょっとあざとい不快感を感じた。

    ボスニアの人たちはタフだ。日本では考えられない最悪の状況の中で、決してユーモアを忘れない。というか、ユーモアを最後の砦にしないとやって来れなかったというのもあるかも知れない。

    「サラエボには、ムスリムもセルビア人もクロアチア人もない、サラエボ人がいるだけだ。」と言う人もいる。クストリッツァの映画では、「ボスニアには、ムスリムもセルビア人もクロアチア人もない、ボスニア人がいるだけだ。」本当のボスニアもそうなるといいと思う。

    さて、今からまたサラエボに行ってきます。2年前のみんなは変わっただろうか、楽しみだ。

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  • 10ミニッツ・オールダー イデアの森

    10ミニッツ・オールダー10ミニッツ・オールダー…trumpet/cello
    劇場で公開していたときに「人生のメビウス」については一度書いたけれど(→こっち)、当時見てなかった「イデアの森」を、DVDで見たのでそれについて。(両作品についている副題は日本側で勝手に付けたもので、評判が良くなかったためか、DVDでは目立たなくなっている。)

    10ミニッツ・オールダー イデアの森 The Cello
    監督:ベルナルド・ベルトリッチ、マイク・フィギス、イジー・メンツェル、イシュトヴァン・サボー、クレール・ドゥニ、フォルカー・シュレンドルフ、マイケル・ラドフォード、ジャン=リュック・ゴダール

    正直、こっちを全部見るまでに2度途中で寝た。映画を見ていて寝ることはあまりない自分がだ。だが、3度目の正直、最後まで見て報われたのは、ラストのゴダールを含む3篇。この辺りからやっと面白くなってきた。そしてゴダールの本気の10分を見たら、なんだか前半の退屈な監督達も許せる気がしてきた。

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  • 華氏911の熱

    FAHRENHEIT 9/11 華氏911 監督:マイケル・ムーア
     水曜日に、混んでそうな恵比寿ガーデンを避けて、テアトル銀座にて見たのだけれど、「Bowling for Colunbine」以上に高揚させられる内容&編集と、同じ上映回を見た人同士のある種の共通体験の”熱”で、感想を書くのを保留にしておいた。

     「華氏911」は、”The BIG ONE”、「アホでマヌケなアメリカ白人」、”Bowling for Columbine”、「おい、ブッシュ、世界を返せ!」と、それぞれの扱うレベルこそ違うけれどマイケル・ムーアの今までの一つの集成となっている。そして、今回暴いてくのは911後のアメリカ、そしてアメリカ国民を、世界を欺いてきたブッシュその人である。マイケル・ムーア曰く「もう騙されない、Shame On You!」ために。

     前作も今作もメディアでも、一般映画視聴者でももちろん、当の政治関係者(小泉含む)でもいろいろ意見がかなりの熱もしくは静観・無視をもって交わされてきたわけだけれど、一つ確認しておかないといけないのは「マイケル・ムーアはジャーナリストではない。映画監督だ。」ということ。政治的に偏っている、事実を歪曲している、そんな批評はそもそもずれている。

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  • オテサーネク/シュヴァンクマイエル

    オテサーネク/ヤン・シュヴァンクマイエルオテサーネク
    チェコの映画監督ヤン・シュヴァンクマイエルの作品(2000年)。チェコの民話をモチーフに、彼独特のブラックユーモアと、滑稽さを現代の寓話として描く。

    シュヴァンクマイエルの作品を見るのは久しぶりだけど、あらためてその独特のセンスにやられる。

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  • talk to her トーク・トゥ・ハー

    talktoher.jpgトーク・トゥ・ハー talk to her
    彼女の動かぬ肉体のなんと表現豊かで感動的なことか!“ペドロ・アルモドバル監督がアリシア役のレオノール・ワトリングを評したこの一言が全てである。ベニグノ、マルコと同様、眠るアリシアに魅了されてしまった。

    ピナ・バウシュカエターノ・ヴェローゾの入ってくる場面も「目配せ」や「とってつけた」ようなところ、「おんぶにだっこ」はまるで感じられなかった。ピナのステージも、カエターノの歌も、それも含めたアルモドバルのこの作品も自分の琴線に触れてきた。

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  • グッバイ、レーニン!みる。

    GOOD BYE LENIN! グッバイ、レーニン!
    恵比寿ガーデンシネマで。去年からずっと気になっていたが忘れてて、もう上映スタートからしばらく経ったけどやっと見て来た。

    結論。
    それなりに面白いけど、この監督(ウォルフガング・ベッカー)の映画は見たいとは思わないなー。

    映画のシナリオ、設定は面白いけど作りは安っぽい。と思ってたら、この監督どうやらTV出身らしい。納得。このシナリオ他の監督が撮ったらもっと面白くなるのに。
    劇中、西側から情報が入ってきてすぐ、友人が「2001年宇宙の旅」の有名なシーンをパロディとして使ってる場面のすぐあと、この映画自体も「時計じかけのオレンジ」をパロディするわけだけど、そこが「だから?」という出来。

    ララ役のチュルパン・ハマートヴァ(Chulpan Khamatova)はとてもかわいい。彼女でもってる。
    ☆2つ。

  • 10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス

    10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス
    2002年
    制作:ドイツ・イギリス
    監督:アキ・カウリスマキ、ヴィクトル・エリセ、ヴェルナー・ヘルツォーク、ジム・ジャームッシュ、ヴィム・ヴェンダース、スパイク・リー、チェン・カイコー
    恵比寿ガーデンシネマ

    上の監督の名前を聞いただけでも、ピンと来る人にはうずうずしてしまう、10分という持ち時間でそれぞれが作品を作り上げたコンピレーション。
    10ミニッツ・オールダーにはもう一つ「イデアの森」があり、そちらにはジャン・リュック・ゴダール、ベルナルド・べルトリッチ他が参加している。

    一番の感想は、下手な120分作品より全然密度が濃いと言うこと。詰め込む作家(カウリスマキ、ヴェンダース、スパイク・リー、ヘルツォーク、カイコー)と、断片として切り取る作家(エリセ、ジャームッシュ)とに大きく分かれるが(その境界もあいまいだけど)、総じてレベル、緊張感・完成度が高く、ただの寄せ集めには終わっていない。

    そして、それぞれについては...

    • ヴェンダースにはがっかりした。もう新しいヴェンダースは見たくないと思う。
    • スパイク・リーは相変わらず他人の土俵で相撲を取っている。
    • アキ・カウリスマキは「過去のない男」の横で作った感じが、らしくてにやっとした。
    • ヴィクトル・エリセは静かさと画面の美しさに感動した。
    • ジャームッシュは何も起こらない10分の切り取り方、構成が鮮やかだった。
    • ヘルツォークはスケールの大きいドキュメンタリーで、10分では収まりきれない感じ。
    • カイコーは他の作品とは異色だが今回の最後にふさわしい飄々とした締めだった。

    自分的ベストはヴィクトル・エリセの「ライフライン Lifeline」

    それぞれの作品をつなぐ川の映像とトランペットの即興演奏も印象に残る。

    世間一般にはあまり人気が無いようでがらがらだったのが気になった。

    (04/08/31 “イデアの森” についてはこっち

  • ノー・マンズ・ランド

    ノー・マンズ・ランド
    ノー・マンズ・ランド No Man’s Land
    2001年 フランス イタリア ベルギー イギリス スロヴェニア
    監督:ダニス・タノヴィッチ
    撮影:ウォルター・ヴァンデン・エンデ
    出演:ブランコ・ジュリッチ
    レネ・ビトラヤツ
    カトリン・カートリッジ
    サイモン・カロウ

    ボスニアに行くまでの準備期間に、内戦当時のことを少しでも知りたい自分にとって、貴重な情報源であった大切な作品。121分の殆どが、主役の二人のダイアローグで構成されている。
    内容については、特に"ボスニア"ということでなくて、戦争というのはやっぱりすごくくだらなくて、意味がなくて、どうしようもないばかばかしいものという当たり前の事実を痛いユーモアで確認させてくれる映画だった。そしてそのばかばかしさが"隣人殺し"というような言葉に集約されるほど濃いのが、やっぱりボスニアなのだろう。イラクのことも北朝鮮のことも他の地域でのことも世界の誰もが無視できるはずのないことだ。

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  • "Coffy"つながりで、不人気のジャッキー・ブラウンも

    brown.bmp「レザボア・ドッグス」、「パルプ・フィクション」で完全に寵児となったタランティーノの3作目となるこの「ジャッキー・ブラウンJACKIE BROWN」はなぜかあまり人気がない。主演のパム・グリアーが活躍していた「Coffy」、「Foxy Brown」といったいわゆるブラック・イクスプロイテーション、そしてそれへのタランティーノの傾倒ぶりを知らずに、例の無駄話ばっかりと高いテンションで「BANG! BANG! BANG!」をみんな期待しているからだろう。

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  • 東京画 / イメージ / パッセンジャー

    東京画
    1985年 西独
    監督:ヴィム・ヴェンダース
    編集:ヴィム・ヴェンダース ソルヴェイグ・ドマルタン
    キャスト:笠智衆 厚田雄春

    (はじめに断りますがヴェンダース論でも作品論でもありませんので)

    「外が晴天だとなおさら悲哀が募る」
    小津がずっと舞台に選んできた東京の画"イメージ"、小津の"世界を透明にしうるまなざし"を追いかけてやってきた異邦人ヴェンダースの画"イメージ"。1983年の東京は小津作品のそれとは違う「傷ついた風景」だった。

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