タグ: culture

  • 美味しんぼア・ラ・カルト 「食の冒険」から考える

    美味しんぼ 100 (100)ついに100巻にも到達した美味しんぼ。長寿とはいえど、その100巻のAmazonのレビューをみるとファンとしてはとても淋しいものがある。
    その美味しんぼをテーマ毎に再構成したア・ラ・カルトシリーズの最新刊No.38、美味しんぼア・ラ・カルト 38 「食の冒険が書店に並んでいたのでいつものように購入したのだが、こっちは面白い。出てくる料理からして、

    • 小鮫のソテーのオレンジソースがけ
    • 茹でエイの温かいドレッシング和え
    • ウィチェッティ・グラブ(芋虫)のバター焼き
    • 黒ナマコとゴボウの煮物
    • 亀の手の塩茹で

    などなど。いつもの至高と究極のメニューとは異質なものが並ぶ。

    (さらに…)

  • 映画『BORAT ボラット』

    栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習ボラット』を見てきた。

    映画秘宝のポッドキャスト「町山智浩のアメリカ映画特電」の第7回昨年11月26日配信分で町山さんの話を聴いてからずっと興味を持っていた“BORAT”。その内容から日本での公開は無いものかとあきらめていたのが、いつのまにか普通に無事に?公開されていました。

    知らない人のために断わりますが、本当に冗談のわからない人や下品なのがダメな人は映画も上のリンク先も見ない方がいいです。またポッドキャストではかなり内容を話してしまっていますので、そこもご注意。

    さて映画はとても面白かったのですが、内容の細かいところは事実関係もあまり詳しくないのでパンフレットと町山さんのポッドキャストに任せますが、この映画を笑えるかどうか、笑っちゃいけないと思うかどうか、それでも笑ってしまうかどうか、この笑いの裏にアメリカ社会の問題への告発を見るかどうか、いろいろあると思いますが、それら全てへの「踏み絵」として大変怖い映画だなと思いました。

    (さらに…)

  • Strange Food from Berlin

    D-Books1

    もうしばらく経つけど、ベルリンのmapping_yukiから箱詰めの本と大量のHARIBOが届いた。ハリボーは緩衝材の代わりということらしい。僕が面白がりそうなものということで、

    • strange food Skurrile Speyialitaten
    • Kunst der neunziger Jahre in Ungarn
    • UNDABDIE POST 2000

    にアート雑誌など。下2つはハンガリーのアーティストが参加している展覧会のカタログ。

    (さらに…)

  • WEB暴力。via 歴史教科書

    教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書この本が出たのはもう昨年の5月だが、やっと年末になって福岡で読んだ。

    これは日本のインターネット草創期からの個人サイトと個人ベースのコミュニティについての「歴史教科書」だ。特に、今までちゃんとまとめられてこなかった、いかがわしい方面のカバーと、年表の充実ぶりがすごい。

    2ちゃんねるが出てくるまでに、すでにこれだけのことが起きていたのかという事実。掲示板をめぐるいろいろな事件とその顛末。「歴史は繰り返す」というのが本当だと納得させられる。今ネットのあちこちで起きているコミュニティ、コミュニケーション絡みのアレコレは、過去をなぞっているだけなのかも知れない。

    なかでも興味深かったのは第一章「ニッポンの商用インターネットの草創期」中、ウェブ暴力のトリックスターの項だ。

    WEB暴力。ケンカ相手求む!!

     これは11月に「チク菱」を立ち上げる中村ユウゴ氏が行なったネットバトル企画で、「ちょっと持て余しの気味のニキビっこ諸君にとっておきのお願いがありまーす」とやや挑発的に、ウェブ上で喧嘩相手を募集したのが始まりだった。

    教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書

    これが95年の話。FLASHにちょっと興味ある人ならピンとくるかも知れない、上の中村ユウゴ氏というのは、まさに中村勇吾さんである。氏の代表的な仕事は以下。きっとどれか見たことあるに違いない。

    そういえば、昨年BankARTの企画にも登場していたように思う。FLASHというだけでない、魅力的なコンテンツを送り出し続ける氏と、その95年の「WEB暴力。」がリンクした時、ゾクッとした。相互批判による意識向上と活性化、ウェブ上のコミュニケーションのあり方を浮き彫りにした出来事だったようだ。そういう意味では方法は180度違うものの、"ecotonoha"と本質的には変わらない。

    どの項も著者のばるぼらさんの周到なリサーチと資料により、その充実度は恐るべきほど。ぜひ読んで欲しい。

    (さらに…)

  • 「ロハスブランドのライセンス事業」に

    NIKKEI NETのニュースから。

     三井物産が来春、米国で健康と環境に配慮したライフスタイルとして注目されている「ロハス(LOHAS)」をブランドとして管理するライセンス事業を始める。日本で商標の大半を保有するトド・プレス(東京・中央)と契約、三井物産が2社の商標を一括管理し、衣料品や食品など幅広い商品の展開を働きかける。

    三井物産、「ロハス」のブランド管理: NIKKEI NET:企業

    ハイハイ、ロハスワロス。

    僕は「ソトコト」と「ロハス(LOHAS)」「スローフード」を全く支持しない。ソトコトのそれらと"LOHAS", "slow food"とは別物である。

    2003年に撮影・制作、2004年に卒業制作として発表した「slow food」という作品の直接のきっかけはアートという戦場-ソーシャルアート入門で岩田が触れている通り、サラエボでの体験であるが、それを編集、作品化するにあたって大きなモチーフになったのはまさにソトコトが行なってきた「スローフード」のファッション化への疑問である。

     関連するブログとか見て回ってたのだが、一番ワロタのが「R25」のブログ。「LOHAS、知らないな~んて言ってるあなた?相当カッコ悪いですよ」って、カッコワルイのは君だ。で、最後のまとめが「少しずつ、自分のため・将来のために 俺のライフスタイルはLOHASを取り入れてる! って言えるようになるのが、モテモテへの近道?」だって。

    [R30]: LOHASは「サブマリン商標」の成功事例か

    結局「スローフード」も「ロハス」もこのレベルの認識しかされてないわけだ。

    毎号毎号紙面にてタレントを使って繰り返されるスローフード、確かにそれは slow food を広めるハブとしての意味は確かにあるだろう。しかしそうして広められたスローフードは slow food を矮小化したものでしかない。ソトコト以外でもスローフードは何度も使い回され、そして流行として消費され陳腐化していった。ソトコトの表紙がスローフードからロハスに代わった時、「あっ、いいもの(おいしいもの)を見つけたな、ソトコト」と思った。スローフードがスローライフその他の派生を産みながらも、取り込みきれなかったものが全部「ロハス」でカバーできた。

    (さらに…)

  • slow food

    Slowfood01

    13分の映像+食品サンプルのインスタレーション
    2004/01/19 東京芸術大学卒業制作作品
    撮影:Sarajevo, Bosnia and Herzegovina
    サロン・ド・プランタン賞

    Slowfood02 Slowfood03 Slowfood04

    人間が食事をするために他の動物を殺すのは野蛮なことだろうか?
    あなたが食べるソーセージのために屠殺される豚のことを思ったことがあるだろうか?
    ハンバーガーのために牛を絞めている人がいるのを考えたことがあるだろうか?

    中国では食べるために動物を殺すからには血の一滴までも無駄にしないという。
    飛んでいるものは飛行機以外、足のあるものは椅子以外食べるという。
    沖縄では豚を鳴き声以外全て食べるそうだ。
    人間のアクティビティの中で最も重要で、無意識のうちに消費され、そして排出されていく「食事」は文化や価値観の違いが最も顕著に表れるところでもある。

    私たちは「食べる」行為を本当は知らない。

    (さらに…)

  • 続・バッタを食べた。

    虫を食べる文化誌5月中ずっと、このブログの右側に載せていた梅谷献二さんの「虫を食べる文化誌」。以前ここで「バッタを食べた。」として記事に書いたお店にあった新聞の切り抜きでこの本を知り、すぐAmazonでポチッと手に入れた。その時の記事はこのブログにしては珍しく、たくさんリアクションをいただいた。

    現代の多くの欧米人は虫を食べることはあまりないのだが、「食虫習俗」にたいしてどういう反応をとるのだろう?と興味を持っていたところ、Flickr!にちょうど「虫を食べた」という記事があったのでしばらくその反応を見ていた。hans sさん(オランダ人)のmealwormsという写真なのだが(虫ダメな人は見ないように)、それに対する他の人のコメントを見ていると、まあちょっとした冗談として軽く受け入れられている。もっと嫌悪感丸出しのリアクションもあるかと思っていたけれどもそこはFlickr!というソーシャルな場だというのもあるかも知れない。

    「虫を食べる文化誌」の中で出てくる人類学者マーヴィン・ハリスの言葉に面白いものがあるので引用。

    欧米人が昆虫を食べないのは「昆虫がきたならしく、吐き気をもよおすからではない。私たちは昆虫を食べないがゆえに、それはきたならしく、吐き気をもよおすものなのである。」(板橋作美訳)

    ちなみに上のリンク先のFlickrの写真に撮られているのはアメリカ人がジョークとしてキャンディに入れていた「ミールワーム」である。

    虫が大好きだった少年たちはいつから虫を嫌うようになってしまったのだろうか?僕も今では虫が苦手なんだけれど、子供の時は昆虫図鑑が何より好きでマイマイカブリ、コオイムシなどマイナーでマニアックな虫を飼っていた。カブトムシはメジャー過ぎてあまり魅かれなかった。

    僕が「虫を食べてみたい」と思うのは、やはり興味本位からなのだけれど、その興味というのは味よりもそれを食べる文化、理由の方に向けてである。食べ物の違いは文化の違い、習慣の違い。そんなことでつまらない行き違いが起こってしまうケースに出くわすと、とても淋しく感じてしまう。

    世界の知らないどこかには、まだ食べたことがないものがたくさんあるって言うのはとても素敵なことじゃない?

    (さらに…)

  • ビルを殺レ! 「キル・ビル Kill Bill」

    キル・ビル KILL BILL vol.1クウェンティン・タランティーノが久しぶりに放つ話題作、『キル・ビル KILL BILL vol.1』。横浜相鉄ムービルにて。

    何というか、すごい!の一言に尽きる。とりあえず、人はたくさん死ぬ。その時点で駄目な人は見ないほうがいい。ただ、多くの人を斬りまくる、殺しまくるというのは、ハリウッドというよりは、日本の時代劇などの殺陣から来ている所なんだけど。もちろん、時代劇では血は飛ばないけど。深作欣二監督『バトル・ロワイヤル』もそうだけど、リアリティを消すようにいろいろな仕掛けはしてあるから正常な人であれば、問題ないだろうとは思う。

    主役ザ・ブライド(ブラック・マンバ)役のユマ・サーマンはもちろん、一番すごいのは、今回メインの敵となっているオーレン・イシイ(コットン・マウス)役のリューシー・リュウ。過酷な生い立ちかに起因する冷たい殺気と無言の眼の強さに圧倒される。Vol.1 では完全に主演のユマ・サーマンに存在感で勝っている。TVシリーズ『アリー・マイ・ラブ』でも十分な存在感だったけど。ちなみに人気は主役のアリーに次いで2位(女性編)。

    (さらに…)

  • かっこいいライフスタイルって、かっこ悪い

    ここのところ、自分の作品の軸のキーになりそうなのが「スローフード」。都会人のいかにもカッコよさそうなライフスタイルを表す言葉としてではなくて、もっと複雑な気持ちをこめて扱おうと思っている。

  • この40日で思うこと

    帰国しました。この40日ほど、サラエボでのプロジェクトを中心にヨーロッパをいろいろ見て回ってきていろいろ濃い経験をしてきました。日本を相対的に見ることもできたし、帰属と関係ない自分個人のこともいろいろ考えれたかな、と。まだ頭が時差ぼけというかいろんな情報を完全に処理しきれてなくてこっちに戻ってからは何もして無いけど、いずれその事をしっかりとまとめようと思う。日本を出る日から帰る日まで日記も欠かさず書いていろいろメモしてるしね。

    一つ感じた事を例に出せばやっぱり民族的なこと、宗教的なこと、人種的なことの問題というのは何をするにしても大きいということ。サラエボで生活をしているとそれを痛感せずにいられなかった。静かな中にも見え隠れするムスリムとセルビア人との確執。そしていろいろなレポートから無視をされ続けるジプシーたちの存在。そして難民がらみの問題やSARSの事で悪感情をもたれている中国人。中国人と見た目で区別できないので一緒にされる日本人たち。もちろんプロジェクトの中でだって価値観の差を痛感させられた。ドイツ人、オランダ人。もちろん個人個人それぞれで違うので全部同じようには言えないのは当たり前だけど、それはもっとお互いの理解が進んでからの事。日本人には日本人に共通の価値観、似た思考の傾向があって、クリスチャンには彼らの共通思考回路がある。どうしてもそれからは完全に逃れる事は出来ないと思った。

    (さらに…)