タグ: exhibition

  • 何と私の何を「私のいる場所」

    続き。これで最後。
    さて、この展覧会はもともとどういう意図で企画されたものだったのだろう。

    本展は、「現代写真」や「現代美術」またハイカルチャーやサブカルチャーといった複数の文化領域に分化・棲み分けされた状況である現在のシーンを連続したものと捉え、ゼロ年代(西暦2000年以降)をひとつの展覧会として提示することを目指します。

    東京都写真美術館 私のいる場所-新進作家展vol.4 ゼロ年代の写真論

    「ゼロ年代」という言い方で一つ思い出すのは、昨年クリスマスに行われた、新宿セミナー@Kinokuniya「ゼロ年代の批評の地平 ―リベラリズムとポピュリズム/ネオリベラリズム」。東浩紀、北田暁大、斎藤環、山本一郎(=切込隊長)の4人が、ポスト90年代における思考を分析するというもの。僕もこれに行っていたのだが、その中ではまとまらないながらも何かを鈍くさいくらいに手探りで思考していて、それはなかなか面白かったし、何か見えてきそうでもあった。(参考:成城トランスカレッジ! ―人文系NEWS & COLUMN― – 『波状言論S改』刊行記念トークセッションまとめ
    その時のちょっとしたやりとりがずっと気になって、自分で別にしばらく考えていたこともある。

    果たして、この「私のいる場所」がゼロ年代の写真論と言えそうな何かを感じさせてくれたのか、あるいは何か手探るきっかけになったのかというと、残念ながらそれは疑問だ。

    (さらに…)

  • 何でもない不穏「私のいる場所」

    続き。
    ジャン=ポール・ブロヘスのシリーズ「Aplovou 雨を連れてきた男」は作家の住むベルギーの村で90年代に撮影されたもの。

     問題は、できるかぎり自由な形で物語を提供できるように並べ、人がこれらの写真を読み取ったり、眺めたりして、それぞれにささやかなストーリーを組み立てられるようにすることである。これはドキュメンタリーではなくフィクションだから、解説文もない。

    牧歌的で朗らかで多くの動物たちと子供に囲まれたある意味で理想的な「スロー・ライフ」の風景にはどこか不穏さを感じる。妖しげにも見える彩りのキノコ、子供が遊んでいるのは蛇、瓶の内側を必死に登る無数の毛虫。それはリアルな田舎の風景だけれど、都会のヘタレな僕らが思い描く憧れの「田舎」とはどこか違っている。

    (さらに…)

  • ザ☆みうらじゅんと糸井重里「私のいる場所」

    恵比寿ガーデンプレイスの目黒側の端、東京都写真美術館で開催中の「私のいる場所-新進作家展vol.4 ゼロ年代の写真論」を見に行ってきた。ハンガリーの作家Sarolta Szabo サボー・シャロルタをはじめ、写真展では珍しい塩田千春や、フィンランドの作家2人にこれまら意外なみうらじゅんまで。普段から「ハンガリー、ハンガリー」言っているおかげか最近ハンガリー情報が入りやすくなってきた。

    アイノカテゴリーさて、期待をこめて久しぶりに見た写真展、ちょっとこう言うとみもふたもないようだけれど、みうらじゅんが一番面白かった。(関係ないけれど寝ないで仕事しながら、ほぼ日刊イトイ新聞内の「じゅんの恩返し」をポッドキャストで聴くのは、なんだか中学生の頃にAMの深夜番組のようで懐かしくて新鮮だった。)
    技術もくそもない、ザ☆素人写真のみうら写真だけど、デジカメもまだない頃から毎日カメラを持ち歩いて、面白いもの、瞬間を撮り続けてきたみうらじゅんの姿勢は案外ばかにできない。いとうせいこうとのスライドショーがずっと続いている事実もある。美術館でみうらじゅんというのもたまにはありかもなと思った。

    ただ、久しぶりに訪れた写真美術館はあちこちにカフェ・スペースやラウンジができていたりとやはり石原政策の匂いがぷんぷんで、みうらじゅんの参加もそんな流れかと言う気もしないことはない。まあ、そうだろう。

    でもみうらじゅんのそういうネタ的な面白さはそれと認めた上で、それよりもっと面白い作品を期待していたというのが本当のところだ。

    (さらに…)

  • 「転換期の作法」を見る作法

    東京都現代美術館で開催中(06/01/21-03/26)の「転換期の作法 ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術」について。

    この展覧会は、中東欧地域のうち、状況がやや異なるバルカン半島などを除き、ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリー4カ国の現代美術を紹介するものです。

    転換期の作法:リーフレット

        ・・・中略・・・

    直面した「資本主義的ジャングル」の現実は厳しく、弱者救済の措置が十分に執られることもないまま、貧富の差は開く一方だともいいます。そうした日常のなかでアーティストたちもまた、それぞれの位置取りと生き残りの作法を模索しています。

    例によって Technoratiで「転換期の作法」を検索してみた結果を当ってみると、おおまかなところ感想は以下のような感じになる。

    1. 見に行きたい。(まだ見てない)
    2. とにかく面白くない。
    3. ビデオ作品が多く、長いので全部見れなかった。
    4. 西洋的文脈からしか評価できないことを感じた。

    僕も昨年に大阪の国立国際美術館で開催していた時期(05/08/02-10/10)から東京に来るのをずっと楽しみにしていた一人として、ハンガリーと今回外されたバルカン半島に縁と興味を持つ者として見に行ってきた。

    (さらに…)

  • SICE日本語サイト公開!

    このサイトのスタートから続けてきた「SICE(サラエボ国際文化交流)」の日本語サイトをスタートさせました。

    http://www.pit-arts.net/

    今後、通称サラエボプロジェクトのインフォメーションなどは新サイトの方でお伝えしていきます。ここよりもちゃんと更新していきますので、よろしくお願いします。ここのコンテンツのうちのいくつかもいずれ移動させるかも知れません。

    また、2006年2月には東京浅草のアサヒアートスクエアにて、5月にはベルリンのギャラリーNORDにて展覧会"Transition Compound"を行いますので、あわせてよろしくお願いいたします。

    < この記事は以前"Web of Activities"に書いたものです。 >

  • ドイツ短編アニメーション・フィルム展

    「ドイツアニメーション・フィルム展」が12月9日~18日の日程で開催されます。

    2005年は日本におけるドイツ年です。

    この展覧会は2004年にドイツで開催された後、世界中で巡回展が行われてきました。
    会場ではドイツのアニメーション短編映画15作品の上映(日本語字幕付き)と、その撮影で使用されたフィギアや絵コンテ等が展示されます。

    15名の映像作家たちがそれぞれのスタイルで作り上げた個性的な作品を通じて、ドイツアニメ独自の世界観と現代のドイツ文化に触れてください。

    ドイツのアニメーション・フィルム展 : 2005年は日本におけるドイツ年 | 生活工房 世田谷文化生活情報センター

    生活工房さんには .automeal の2度のワークショップでお世話になっていますが、今回は展覧会(ワークショップも含む)です。
    ヤン・シュヴァンクマイエルをはじめとして、チェコのアニメーションは日本でも多く紹介され、人気もありますが意外にドイツのアニメーションフィルムについてはあまり知られていないのではないでしょうか。
    展覧会では作品の上映だけでなく、実際に撮影で使用されたフィギュア、セット、ドローイングなども見ることができます。

    ドイツのアニメーション・フィルム展
    2005.12.9(金)~18(日)
    11:00 – 19:00 入場無料
    会場:世田谷文化生活情報センター生活工房ワークショップAB(三軒茶屋キャロットタワー4F)

    (さらに…)

  • 積ん読・積ん見?リスト

    この間探し物をしていて発掘された、マイ積ん読蔵書。

    買っても積んでいるだけで読んでいない本・新聞・雑誌等のこと。

    はてなダイアリー – 積読とは

    まさにそう。いつどんなきっかけでどこで買ったかもわかるのだけれど、見つけるまで買ったことも忘れていた。ので、後で「読むのを忘れない」ことを忘れないようにここにログ。自分の部屋よりブログのほうが探しやすいというのは、何か変なようだが事実。ついでに見に行きたいけど忘れそうな映画と展覧会も。

    (さらに…)

  • WYCIWYG

    What you CUT is what you get.
    もちろん、WYSIWYGのもじり。あなたがカットした通りのもの(バッグ)をあなたは手に入れることが出来ます。

    Freitag01

    最近よく見かけるようになった"FREITAG"というバッグをご存知ですか?カラフルな色使いで、大きな文字がデザインのアクセントになっている、ビニールコーティングされたバッグ。たすき掛けしたりします。

    Freitag02そのバッグはヨーロッパを走る貨物トラックの「幌」をカットして作られています。写真のように、実際に使われていたものから型をとって、裁断して作る手作りのバッグです。同じものは出来ません。というのを知ったのは実は最近です。

    現在、秋葉原と御徒町にある廃中学校校舎を利用したD-秋葉原コンテンポラリーで行われている「スモール&ビューティフル:スイス・デザインの現在」で、FREITAGをはじめ、ヴィクトリノクス・ナイフ、スウォッチといったスイスデザインのプロダクトが紹介されています。(上の写真2点は展示より)

    (さらに…)

  • サステナ05「言の伝え」アップデート

    言の伝え

    少し前になりますが、昨年より始まったサスティナブル・アートプロジェクトのサイトを2005年版にアップデートしました。スタートまでもう2週間を切ってますが(汗)、既に終了した旧平櫛田中邸リノベーションワークショップの情報などをアップしていきますので、展覧会とあわせてよろしくどうぞ。

    サスティナブル・アートプロジェクト2005
    台東・言問通り現代美術展

    『言の伝え~町も人を見つめる~』

    2005年10月14日(金)~10月30日(日) 11:00~18:00 月曜日休み
    東京都台東区上野桜木空き地、旧坂本小学校、旧平櫛田中邸、その他野外
    http://www.geidai.ac.jp/event/sustain/

  • 口笛吹く風 野依幸治展

    Noyori銀座のギャラリーで展示中の野依君の初個展へ。

    もう6年も彼の絵を見てきてることになるが、あらためて最近の作品を30数点も一挙に見るとなると、また別。小さな画廊がひしめく銀座の中にあって、3フロアーの贅沢な作りのギャラリーの中で、その作品の不思議な「静かさ」に見入る。差し込む日差し、窓、戸、床の水平/垂直のライン。けっして広くはないパースペクティブ。そして室内風景に人はいない。その静謐な仄かに青い画面がギャラリーの空間を確かに支配している。

    そのたしかな「画面」にはやはり何かあるのだろうな。

    口笛吹く風 野依幸治展
    2005年9月26日(月)~10月8日(土)
    午前11:00~午後6:30 日曜休廊
    ごらくギャラリー
    東京都中央区銀座8-6-9