パトリシア・ピッチニーニ WE ARE FAMILY


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「パトリシア・ピッチニーニ WE ARE FAMILY」展、東京は品川、原美術館にて。
今年のヴェネツィア・ビエンナーレで注目を集めたオーストラリアの作家の巡回展というか、報告展。

「心を掻き乱す」ほどの精緻なリアリティで作られた異形の生物のインスタレーションにて、「現代の医化学に対する畏れと警鐘を」扱っているピッチニーニだが、この夏のヴェニスで公開されたものと内容自体は全く一緒。ビエンナーレの金獅子賞審査の時にも引っ掛かったらしいのは、作品のスタイルとして似通っている作家がいるということ。これはロン・ミュエクのことなんだけれど、ロン・ミュエクは実在の人間を扱っているけれど、サイズを操作している。また、「染色体についての倫理的な問題」という理由で賞の候補から外れたMichal Rovnerとも共通項があると思う。
作品のその妙なリアリティについては実際見てもらう他ないんだけど、僕にはやっぱりリアリティは感じられなかった。

もう一つ気になったのは、作品を近くで見るために靴を脱ぐことを強要されること。ヴェニスでは靴を脱ぐ必要がなかっただけ、ちょっと違和感を覚えた。

< この記事は以前"Web of Activities"に書いたものです。 >

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