上海を訪れた理由の一つは上海ビエンナーレを見ること。今年のテーマは “Trans Local Motion” アジアの他の国で大きな美術展を見るのは初めてで、しかも中国の最近の美術熱の高さは周りからもよく聞くのでとても楽しみにしていた。最終日の11月16 日にぎりぎりで駆け込む。
biennale
蓮の2000年
先日の雨の三渓園。園内の池では蓮の花が咲き誇っていた。傘で視界を遮ってしまうのはもったいないくらい。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ まとめ
というわけでゆっくりと駆け足で紹介してきた今回のヴェネツィア・ビエンナーレ。それぞれの感想やセレクトはもちろん僕個人の好みや興味に拠るものですし、最初にことわった通り、それぞれの作品の権利は当然その作家にあります。正直な感想としてはまず「前回より金かかってなさそう」。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 6
冷房の効いてるパビリオンもあるものの、やっぱり暑いので会場内の特設カフェでビールを飲んだりしながら、無理をしないでゆっくり各国を巡る。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 5
今度はGialdani公園内の各国のパビリオン。 参加国のパビリオンは他にもいくつか市内にあるのだけれど、よほどベニスに詳しい人でないと、全部回るのは不可能。 ビエンナーレのパンフ、カタログの不親切なマップではまず無理。前回は頑張ってほぼ回ったが、今回は時間に余裕がないこともあり、Giardaniしか見ていない。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 4
THE EXPERIENCE OF ART火曜日、今度はメイン会場のGiardani公園へ。ここでは上のタイトルの展覧会と各国のパビリオンの展示が行われている。国際展としての「ビエンナーレ」らしいのはやはりこちらか。というわけでマリア・デ・コラール Maria de Corralのでディレクションによる"The Experience of Art"。前回もそうだけれど、GiardaniとArsenalは場所もあるだろうけれど、全体の構成の方向付けが明らかに違う。すごい大ざっぱに言えば、前者は巨匠やペインティングが多く秩序立っていて、後者は第三世界や若手が多く混沌とした感じ。それはホワイトキューブと、倉庫という空間の違いに拠るところも大きいと思う。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 3
前回もそうだけれど、今回も映像が多い。ここまでもいくつかあるけれど、こういう場所でただ長い映像を何の工夫もなく見せられるのは本当に時間を搾取されている気がする。何かしらの入口を用意してくれていればすんなりと入っていけるのだが…そんな流れに少し辟易しているなかのこのシンプルな作品はとても印象的。白い砂を金属の櫛がゆっくりと回転しながらレコードのような溝を刻み続けていく。Zen Gardenのような静けさとマスマティカルな造形の美しさ。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 2
ALWAYS A LITTLE FURTHERArsenaleでのExhibitionタイトルは上のものだが、全体には「女性」というテーマが流れている。会場を入ってすぐ、Guerrila Girlsの寒ーいポスター群に迎えられて今回のビエンナーレがとても不安になるが、その部屋の中央にあるこの巨大なインスタレーションに少し安心する。ポルトガルのアーティストである彼女の作ったこの大きなシャンデリアはなんと14,000のタンポンで出来ている。そのなんとも異様な美しさが今回のArsenalの展示をある意味で象徴していたのかも知れない。
51.ヴェネツィア・ビエンナーレ 1
ベネツィア・ビエンナーレはメインのGiardani公園とArsenaleを中心に市内に散らばるいくつかの国のパビリオンや、関連(便乗? )するその他のイベント、企画で構成されている。メインの2会場はいいものの、他も全部回ろうと思うと入り組んだベニスの街中で途方に暮れるし、辿り着いてみたらショボくてがっかりというケースも多い。ちなみにGiardaniは月曜が休みでArsenaleは火曜が休み。これを考慮に入れないと短い滞在の場合は全部見るのが大変きついか、もしくは無理になってしまう。これは前回の経験で知っているので予定ばっちり。
企画展示作品のその後
たけくまメモ: OTAKU展、その後の難題より、こんな話を知った。 「OTAKU展の展示物を引き取ってくれる施設が見つからない」とのこと。 要するにあれですよ、あそこで展示された食玩とかフィギュアとか、同人誌とかポスターとか、その他もろもろの膨大なオタクアイテムの行き場に困っているそうなんです。