「ソーシャル・ウェブ入門—Google、mixi、ブログ…新しいWeb世界の歩き方」
滑川 海彦
技術評論社
ちょっと遅いけれど、ソーシャル・ウェブ入門を読了。このカバー・デザインのWeb2.0っぷりに正直敬遠していたのだが、あちこちで良い評を聞くので読んでみた。内容に関しては、Web2.0、から始まり、Google、群衆の英知、ソーシャルニュース、ソーシャルブックマーク、Youtube、CC、SNS、RSSとブログ、Webとプラットフォームと広くカバーする。
とこう書いてしまうと、広く浅くのカタログのように感じられてしまうが、実際はそうでなく、それぞれのサービスのバックグラウンドであったり、反対項、懸念なども含めてバランスを保ちながら、密にまとめられている。例えば「Web2.0」というワードに関しても、ポール・グレアム(「ハッカーと画家」)らのリアクションについて触れられていたり、集合知に対しても集団の愚行の例も挙げられる。
そもそもソーシャルとは。
人間には金儲けや異性の獲得といった功利性からコミュニケーションするのではなく、コミュニケーションそのものを目的としてコミュニケーションを図る強い傾向があることは最近の心理学的研究でも明らかになってきた。
が、そういった研究を待つまでもなく、アリストテレスは今から2千300年も前に「人間は本性からしてソーシャル・アニマルだ」と断言している。しかもその原因を「人間だけが言葉を持っている」ところに求めた。
「人間の本性はソーシャル・アニマル」 P.38
これから入門する人はもちろん、日常的に最近のソーシャルなサービスを利用している人にとっても読む価値は十分にある。
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