森ビルの「ハコ」、「ハピネス」の価値


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昨日、奈と六本木ヒルズ、森美術館へ行ってきました。若冲からジェフ・クーンズまでの幅の広さと、新しい森美術館のオープニング記念展として注目を集めている『ハピネス : アートに見る幸福への鍵』を見るため。

時代も地域も限定しない幅広いセレクションと新しい「ハコ」としての美術館についてだが、バランスの悪さが気になった。あえて同じ展示に若冲や書、シヴァ神像から、カバコフ、川俣正、ダン・フレイヴィンまで集める事に面白さは見出せなかった。「ハピネス」という非常に抽象であいまいで融通の利くテーマをいくつかのキーワードを巡る旅になぞらえているわけだが、どうも僕にはピンと来なかった。そして知っている作品が多かった事、核になるべき作家の作品の薄っぺらさもがっかりしたところ。

「ハコ」としてはかなり広い、というか部屋が多く物足りなさを感じたりする事はないが、逆に全部回ると疲れるかも。それよりもうんざりだったのは順路を回って、タワーを出るまでのショップの多さ。しつこすぎると逆効果だと思うのだけど。ちなみに僕は珍しくこの展示のカタログは買わなかった。というか魅力が無かった。中身無いし。

その中で面白かった作家は二人。”HARMONY ハーモニー”のセクションのフレッド・トマセーリ「WEB」、「LANDS END」とキム・ヨンジン「ブランコ – 母の鏡」。種明かしをすると面白くないのでぜひ見て欲しい。

やっている時は知らなかったのだけれど、六本木ヒルズ オープニング展覧会「世界都市展」の方がよっぽど面白い。こっちはカタログを購入。展示期間中に見れなかった事を悔やむ。

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