本屋が好きなので、週に3,4回は足を運ぶ。定期的に購読している雑誌があるわけではないし、立ち読みに入り浸っているわけでもない。欲しい本はたくさんあるのだけれど、もちろん全部読むわけにはいかず、あれでもない、これでもないとうろうろする。Amazonにも結構お世話になるけれど、今読みたい本はさすがに地元の本屋で買う方が早い。当たり前か。
中学生は本屋に来ない。だから中学生用のコーナーがない。久住さんは、その発想を逆転させた。顔見知りの常連も出てきた。それ以上に大人が関心を示した。リストを手にした親や教師から、「お薦めは」と聞かれる。子どもの読書量や性別を聞き、「じゃあ、これとこれ」と選ぶ。
僕もやはり中学生時代は全く本を読まなかった。本当に、全く。マンガはよく読んだけど。当時学校にも親にも本や読書自体を勧められたけど、中学生ってそういうのに素直に従わない時期なんじゃないかと思う。その時読まなくても、読む人は言われなくてもいずれ読むし、読まない人は一生読まない。
なんて思ったりもするけど、なかなかこのセレクト500は面白い。いわゆるPTA的なものだけでなく、マンガまで入っている。中学一年生と三年生では精神年齢も大分違うし、個人差も大きいだろうから、これくらい幅が広いと良いきっかけになるのかも。でも、この記事からはどこまで対象の中学生自体に反応があるのか不明。結局好反応を示してるのは「大人」ばかり。
で、今では人前くらいには本を読むようになったつもりの自分がこの中学生向け500リストのうち、読んだことがあるものを淡々とあげていくよ。
- これ読め500選リスト<全点表示> |本屋のオヤジ
035 風の又三郎/宮沢賢治
- 046 ぼくがぼくであること/山中 恒
- 047 星の王子様/サン=テグジュペリ
- 053 よりぬきマザーグース
- 066 君たちはどう生きるか/吉野源三郎
- 105 アルケミスト/パウロ・コェーリョ
- 106 兎の眼/灰谷健次郎
- 113 斜陽/太宰 治
- 115 太陽の子/灰谷健次郎
120 火の鳥(1)/手塚治虫
- 122 ぼくらの七日間戦争/宗田 理
- 123 ポケットに名言を/寺山修司
- 125 もの食う人びと/辺見 庸
- 211 岳物語/椎名 誠
- 247 心の処方箋/河合 隼雄
- 267 銀河鉄道の夜/宮沢賢治
- 268 蜘蛛の糸・杜子春/芥川龍之介
- 275 スタンド・バイ・ミー/スティーブン・キング
282 沈黙の春/レイチェル・カーソン
- 284 つめたいよるに/江國香織
- 286 トム・ソーヤーの冒険/マーク・トウェイン
- 287 中原中也詩集/中原中也
- 290 人間失格/ 太宰 治
- 293 走れメロス/太宰 治
- 296 ビルマの竪琴/竹山道雄
- 300 坊ちゃん/夏目漱石
- 303 宮澤賢治詩集/宮沢賢治
307 汚れちまった悲しみに/中原中也
- 310 両手いっぱいの言葉/寺山 修司
- 311 吾輩は猫である/夏目漱石
- 377 ライ麦畑でつかまえて/サリンジャー
- 379 動物のお医者さん1?8/佐々木倫子
- 382 アルジャーノンに花束を/ダニエル・キース
という計33点(500点満点中)でした。
こんなんでも自分の履歴になるのでしょうか?
斉藤環がたしか『フレーム憑き』でだったと思うけれど、「中学生のイタさ」について書いていて、それには共感できた。小学生のように子供ではいられないし、高校生のように世界は開けていない。その中途半端なポジションの閉塞感と過剰な自意識に大抵の人は囚われているから、エヴァンゲリオンの主人公は14歳でなければいけなかったし、みんなそのマイナスの記憶をどこかでプラスへのモチベーションにしてるのではなかったか。
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