トーク・トゥ・ハー talk to her
“彼女の動かぬ肉体のなんと表現豊かで感動的なことか!“ペドロ・アルモドバル監督がアリシア役のレオノール・ワトリングを評したこの一言が全てである。ベニグノ、マルコと同様、眠るアリシアに魅了されてしまった。
ピナ・バウシュ、カエターノ・ヴェローゾの入ってくる場面も「目配せ」や「とってつけた」ようなところ、「おんぶにだっこ」はまるで感じられなかった。ピナのステージも、カエターノの歌も、それも含めたアルモドバルのこの作品も自分の琴線に触れてきた。
“想像力が豊かなところだけが取り柄”な”少し孤独なだけ”な登場人物たち。”あんたの前で雄牛に引き裂かれたいんだ”...”窓から身を乗りだし時が過ぎるのを見つめるだけ”...なんでこんなにも気持ちは一方通行で、またすれ違っていくのだろう。でも、この作品のラストは静かにポジティブにこれからを用意していく。そこから先。
ペドロ・アルモドバル作品は、あちこちにいる顔もキャラもユニークすぎる人たち(自身もそう)、下品な会話、無駄にエロティックで笑えるものたち、そんな細部がちりばめられていて、微妙なバランスを保っている。そこが一番彼らしくて好きなところだ。
ちょうど今年ピナ・バウシュはさいたまと東京で公演を行います。僕は行くつもり。
http://www1.ocn.ne.jp/~ncc/pina04/schedule.html
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カエターノ絡みということで気になってて、今日観ました。アリシアに軽く、いやかなり惚れました・・・
音楽やダンスの流れもすごい好きです。
ああ、さっき返却しちゃったんだけど、また書いてて観たくなってしまった…
talk to her, めちゃめちゃいいですよね。僕はDVDで何度も見てますが、多分一生横に置いときます。
あっ、また見たくなって来た。