51.ヴェネツィア・ビエンナーレ まとめ

というわけでゆっくりと駆け足で紹介してきた今回のヴェネツィア・ビエンナーレ。それぞれの感想やセレクトはもちろん僕個人の好みや興味に拠るものですし、最初にことわった通り、それぞれの作品の権利は当然その作家にあります。ということを確認した上で全体の感想を。

正直な感想としてはまず「前回より金かかってなさそう」。もちろん、金かければいいわけではないし、作家の制作費やアーティストフィー以外の部分で無駄にお金が使われたりしてきたりという事実もあったりするようだし、今までの金のかけ方がどうかもわからないけど、会場構成があまり遊んでない印象。前回のArsenalは会場自体を床を上げたりしながら立体的に構成していた。映像の見せ方一つとってもあまり工夫が感じられなかった。

そして「ちょっとふざけ過ぎ、もしくは寒い…」。アートスケープで村田真氏も

いつになくタワケた作品が多いなあ、というのが今年のヴェネツィア・ビエンナーレの第一印象だ。タワケた作品とは、ウケをねらったり笑いをとろうとする作品のことであり、永続的な感動より、センセーショナルな刺激や一瞬の快楽に賭ける態度のことだ。

ヴェネツィア・ビエンナーレ2005 レポート 村田真

と冒頭で挙げているのだが、これには同感。もちろんそれで面白い作品もあるだろうし、その境界には好みなどもあるけれど、全体にそういう雰囲気を感じてしまうのはどうだろう。ばかばかしさがかえって話題のドイツ館なんかは真面目(!)な自分にはとても受け入れられるものではない。

さて、それではもうヴェネツィア・ビエンナーレには行く必要がないのか?というと…

一度も訪れたことのない人はやはり一度は行くといいと思います。世界のあちこちからこれだけの数の作品が一堂に会するケースというのはそうはないわけだし、やはり面白い作品はそれなりにあるわけです。日本に紹介されている作家や作品がごく限られたものだということはあらためて確認する必要はあるかと思います。

そして、自分にとってそれぞれの作品と同じくらいに面白いのはビエンナーレを見に来ている人たちの方だったり。日本での現代美術の展覧会というと、来場者の年齢層も匂いも(服装も)かなり限定されてる気がしますが、ここではそうではない。上品な老夫婦がギリギリの映像を仲良く見ていたりするわけです。現代美術の展覧会にこれだけの人が幅広く集まってくるということは、潜在的には現代美術を受け入れられる人、必要としている人がそれだけいるということです。

うん、世界は広いのだ。

今回のヴェネツィア・ビエンナーレについてWEBで読める記事

というわけで、最後にレポートのリストを。

少しでも何かの参考になればいいですが。ならないか。

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