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大学院美術研究科修了制作について。
修了制作とは
一般に芸大・美大の実技系の専攻においては、4年制学部の卒業時に卒業制作、大学院修士課程の修了時に修了制作の提出が課される。一般大学における卒業論文などにあたる。美大においても芸術学専攻などにおいては、提出は卒業論文など。専攻科によってはどちらでもよかったり、あるいは両方提出する必要がある。
修了制作:Baci di Dama
5000X5000X30 (mm)
441個の 焼き菓子 / dolce
2006/01/18 東京芸術大学大学院修了制作作品
Baci di Dama とは
baci はキス、dama は貴婦人で「貴婦人のキス」の意味を持つ、ピエモンテ州のトルトーナ(Tortona)の銘菓で、150年以上前から作られている。
名前の由来は「若い菓子職人が身分違いのレディとのbacio(キス)を想像して作った」とか「ヨコから見たふたつのビスケットの形が,レディらしいふっくらした唇に似ているから」など、諸説ある。
作り方
材料:
- 人参のピュレ
- 18kg
- パプリカ(赤いもの)
- 1200個
- 薄力粉
- 16kg
- バター
- 12kg
- グラニュー糖
- 16kg
- アーモンドプードル
- 30kg
- チョコレート
- 8kg
- パプリカはオーブンで焼き、薄皮を丁寧にとる。熱がある程度とれたら、フードプロセッサにかけたあと濾し、人参のピュレと合わせる。人参のピュレが手に入らなければ、パプリカと同様に作る。
- ボールに薄力粉をふるい、グラニュー糖、アーモンドプードル、ピュレを入れて合わせる。そこに細かく刻んだバターを入れよく混ぜる。
- 全体がむらなく混ざれば、型に入れて冷蔵庫で一日寝かす。
- 寝かした生地を小さなボール状に丸めて、180℃に予熱したオーブンで10~15分焼く。
- チョコレートを刻んで、湯煎して溶かす。
- 焼いて冷ました生地と生地の間にチョコレートを挟む。
今回のBaci di Dama のレシピについては、京都『Divo DIva』西沢シェフの「Baci Di Dama Alla Carota Di Kyoto 京人参のバーチ ディ ダーマ」のものを参考に、展示の内容・形式、制約により多少のアレンジをしている。
修了の制作にあたり、今までの自分の制作態度と方法を再考、展開する必要がある。
そもそも自分はいつも何を気にして制作しているのか。何を選んできたのか。何を持って作品の成立とするのか。
以下、修了制作についての解説というには遠く、制作にあたってのメモというべきものだが、修了制作及び普段の制作・研究において考えていることを断片的にではあるが記録してみる。自分自身での意識の把握を含めて、理解へのヒントになればと思う。
対象として
- 作品を「作品らしい」ものたらしめている形式
- 無自覚に使用してきた"インスタレーション"
「作法としてのインスタレーション」を自己批評的にインスタレーションする
自分の制作方法論への自己批判としての反復
例えば、
サラエボでの"fotographs"
- 「サイト・スペシフィック」なもの
- フィールドワーク的手法で得られるものを選択しないこと
- →対象としての選択
- →そこでの作品の完成(定着)形自体が実は「サラエボのそこ」そのもの
- →サイト・スペシフィック
- インスタレーション/installation
- 一時性あるいは仮設性
- サイト・スペシフィック
- 三次元的な空間表現
- 直接的なアイロニーと
- まわりくどいアイロニーと
- 結果としてのアイロニー(ベタ?)
対象との位置関係・距離
相対化しようとするものは何か?
ループするように見えるが、帰結点は同じではないはず。
インスタレーションの作法・方法論を反復することでの「作品成立の可能性」
非対称な関係
- エコとサステナブル
- スローフードと slow food
- ロハスと LOHAS
*スローフード協会はイタリアのピエモンテ州ブラでスタート
Baci di Dama はピエモンテ州のお菓子
大文字のテーマ
結局修了制作自体において、これといった「テーマ」というものは不在である。
普段の制作においての自分の態度、このブログなどを含めた日常の疑問/興味、.automealでの活動など様々なものが複雑に絡んできている。大学院修了という区切りをもって一応の答えを出せかというと、それも適ってない。
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以上、続けていく中でクリアになっていく部分があれば、加筆・修正するかも知れない。
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