セレブリティーなシェフにまつわることがら。

April 30, 2006

栗原さんの挑戦 こころを伝える英語

2004年に"Harumi's Japanese Cooking"(Conran Octopus社)で世界一の料理本に贈られるという、グルマン世界料理本大賞を手にした栗原さん。もう、世界中で人気といっても過言ではない彼女が、NHKの教育テレビで「栗原はるみの挑戦 こころを伝える英語」にレギュラー出演しています。

harumi.jpg選ばれているトピックは、もてなしのフレーズを身につけるとか、聞き上手になるとか、レストランでわがままを言えるようになろう、とか、まさに日常のかゆいところに手の届く内容。また、栗原さんの家族やふるさともうまくストーリーに入れられていて、英会話番組の枠を超えた、興味を引く内容です。
おそらく番組を構成している人が、かなりの栗原さんファンなのではないでしょうか。番組の隅から隅までに、愛情の溢れている雰囲気...栗原マジックがうまく生かされた、良い番組になっています。
番組の"締め"となっている、栗原さんのお料理を英語で紹介するコーナーもかなり興味深い。簡潔で、極めて便利なレシピ英語が日本の料理を通して詳しく解説してくれるので、一見すると簡単で、実は独特の分野であるレシピ英語が、ものすごくわかりやすく解説されます。これを機に外国のレシピ本を読もうと思う人も増えそうです。
まさに、栗原さんにしかできない英会話番組。苦手といいつつも味わい深い英語を上手に話す栗原さんに、多くの人が共感しそうです。

Posted by Haruna at 8:17 PM | トラックバック

October 17, 2005

メタリックな出前料理人

E-Sausage物々しくコードを配線されたソーセージからジュワーっと肉汁が染み出し、会場はにわかにいい匂いに包まれる。ソーセージ中の水分に電気を通すことで、本当に加熱が出来るなんて驚きだが、実際に口に入れたそのソーセージのおいしさが全てである。

Che-Kimura

この調理法をパフォーマンスとしてやっているのは、銀のシェフ服に身を包んだ木村崇人さん。参加型の作品を展開するアーティストでもあり、僕の所属する研究室(壁画!)の助手でもある。写真は、金曜日から台東区をエリアに行われている「サスティナブル・アートプロジェクト 2005 言の伝え」のオープニングパーティでのパフォーマンスから。前日ソーセージを腸に詰めるところからやっているというだけあって、ガーリックの風味が利いたプレーンタイプと少し辛いチョリソタイプの2種ともインパクトだけでなくおいしい。なんでももうこれをやって9年目だそう。

ということで、木村さんも「セレブシェフ」に勝手に認定!

Posted by Kei at 12:37 AM | トラックバック

May 5, 2005

料理とサイエンス

今出ている「BRUTUS 5/15号 21世紀料理教室」が面白い。

  • 018 ダニエル・ガルシアの液体窒素料理。
  • 022 エルヴェ・ティス教授の分子料理法。

そこからいくつか抜き出し、簡単な考察をしてみる。

液体窒素

「アンダルシアのイマジネーション」、ダニエル・ガルシアお得意の液体窒素を使った料理の世界。

最近、子供にも大人にも人気のある科学実験で定番の液体窒素。1気圧での沸点が-195.802℃で自然な状態ではもちろん気体の窒素。「何でも瞬時に凍らせられるから」ということでガルシアは使い始めたそうだ。食感や温度を変えられることと、その舞台のスモークのような効果を生み出すそれは料理に新鮮さを与え、食材をそれ自体のアフォーダンスから解放した。

液体窒素自体は日本でも業者などで購入可能。「取り扱いには資格が必要」との噂もあるが、実際には必須ではないらしい。ただ扱いには厳重な注意とその高圧に耐えられる構造の容器が必要。ちなみに1992年にはH大学で事故により助手と大学院生の2名が死亡しているケースもある(液体窒素は気化すると体積が650倍になる。そのため酸欠による呼吸不全)。

危険度は天ぷらの油と変わらないよ。いたずらに恐れることはないけど、高温の天ぷら油を扱うつもりで取り扱いは注意してね

とのダニエルの言葉を決して簡単にはとらないように。

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Posted by Kei at 11:57 PM | トラックバック

April 25, 2005

제이미 올리버 a.k.a naked chef

happyoliver.jpg

ジェイミー・オリバーの人気は韓国でも変わらないようで。ハングル文字で書かれているとまた新鮮に見える。ハングル文字は色々みてると不思議なもので書体によってかなり印象が変わる。

ちなみにこれを見つけたのは美術で有名な弘益大学近くのちょっと入った路地にある"Yri Cafe"。アルコールの出るカフェと、若手作家の展覧会もできるスペース、内外の美術・文学の書籍・写真集を閲覧できるように揃えていて、日によってはライブも聴けるいわゆる「オルタナティブ・スペース」。なかなか落ち着けるいいカフェ。ソウルへ行った際は一度是非。

Posted by Kei at 11:19 PM | トラックバック

March 31, 2005

feed me better

feedmebetter.jpg

アンモナイト -Ammonite-さんより。
"裸のシェフ=ジェイミー・オリバー"が英国の学校給食状況の改善を求めて行ってきた"feed me better"が、多くの反響をえて、政府に一応の改善を約束させるまでに至ったと言う。

Jamie Oliver ジェイミー・オリバー
「食物を裸にしてその神髄を究める」というコンセプトのもとにスタートしたTV番組で人気になり、その後も数多くのTV、料理本のヒットによりイギリス及び世界各国で社会現象を巻き起こすまでになる。現在は超人気レストランMonte'sの料理監修を務める。

彼がこのプロジェクトを始めたのは、父親となったジェイミーが、ジャンクな学校給食に不安を感じたというだけでなく、「なぜイギリス人の味覚に鈍感なのか?(味蕾の危機)」「食物に関して正しい知識を持っていないことの原因は?」の答えが学校で何も正しく教わってないことにあると気付いたからだ。
彼のマニフェストから

Put cookery back on the curriculum. Teach kids how food comes from farms, not packets. Link lessons to the school dinners menu. Train teachers, parents and carers. Take FMB home!

ジャンクフードの定義、それが子どもへ与える影響、そして彼の主張が芸能人にありがちな理想論だけでなく、具体的な提案を含んでいること、そして何よりもそれが多くの一般市民の共感を得て、政府にアクションを起こさせるようになったことこそ評価すべきであろう。

ただのイケメンではなかったわけだ。

Posted by Kei at 10:33 PM | トラックバック
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