December 8, 2004

セレブリティーシェフ file1 "Nigella"  セレブシェフ

イギリスは料理番組大国だ。というイメージを持って渡英したのだが、期待していたよりはおとなしめだった。日本におけるイギリスのカリスマシェフといえばJamie Oliverが最も有名だが、もう1人はずせないセレブリティーシェフがNigella Lawsonだ。...


イギリスでは「カリスマ」という言葉は、宗教的な意味合いが強いため、「セレブリティー」という言葉が使われる。日本のカリスマ主婦「栗原はるみ」も"セレブリティーシェフ"としてこの夏イギリスで出版を果たした。サイン会には途方もない人だかりで、勇んでいった友人はちらりとも見ることができなかったという。

はてさて、Nigellaは34歳、フードジャーナリストとして執筆するのを主としている。よって、実際シェフではない。むしろ、セレブ主婦(模範妻)として男性を中心に人気がある。レシピ本は5冊。どれもベストセラーだ。
彼女の本は、実際写真が少ない。期待した彼女の顔は、表紙の裏と、もう一枚別のページに一枚。そのほかは文字がぎっしり、辞書型の真面目な内容である。しかしながら、文章には「この本でマスターベーションをしないように」との注意書きがあり、男性ファンが多いことが伺える。そう、彼女は叶姉妹級の素敵な顔を持っている。
さらなる彼女の魅力は、そのプライベートにある。彼女の父親は著名な政治家で、ポッシュといわれる裕福な層の出身だ。彼女は結婚と出産を経験し、子供2人を育てながらジャーナリストをつづける。その後夫はガンで死去(ここが男性ファンを引きつけるとのこと)、後、子供を連れて再婚する。そして、なんと新しい夫は、ダミアン・ハーストを見いだしたSAATCH GALLERYのオーナーなのである。なんてポッシュな!セレブな!

イギリスはクィーンを社会にもつ階層社会である。よって、人々の間には、「ポッシュ」とよばれる裕福な層に対する潜在的な憧れが存在する。Nigellaの存在は、そんな社会的背景に、さらに"良き妻"というイメージで、人気が定着している。実際、Jamieとならぶイギリス2大セレブシェフでなのである。

というわけで、日本と少々異なる食まわりの視点を伝えながら、イギリスの食に関する関心をレポートしていくつもりです。次回もおたのしみに。

投稿者 Haruna : December 8, 2004 6:40 AM

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コメント

強烈なーNigella…。夫がサーチギャラリーオーナーだとはね!絵に描いたようなセレブとは彼女のことだね。

キミが最初にイギリス行くって聞いたときは、もっとご飯の美味しいとこ行けばいいのに、、って思ったものです。
でも、むしろマズイマズイ言われるイギリスのが研究するには断然面白いなって思うこの頃。

イギリスの食文化ってなんか特殊な、おかしな感じがする。どっかイカレた感じ。(おかしいのは別に食に限らないんだけど…)
イギリス食もここ最近で随分美味しくなったようだけど、なんかどっかおかしい感じがするんだよなー。それが面白いんだけど。ただマズイっていうことでは済まされない感じがあるというか。

なんていうか、イギリスは、こだわるとことこだわらないとこの差がけっこう激しい気がする。基本的に大雑把なんだけど、文化と伝統を重んじており、なんか誇り高い感じ、でも新しいものも好きで結構適当。

でも、そんなイギリスが好きだ!

Posted by: TN | December 8, 2004 11:34 PM
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