September 8, 2005
築地とアメ横 行ってみたいお店
似て非なる東京の台所、築地とアメ横。
もちろん市場の競り機能はアメ横にはないが、私たちのような一般の客が食材を買い求めることの出来る場所としては、築地とアメ横は比較されることの多い場所である。...
まず、アメ横は公設の市場に付属した場所ではないということ。ある意味、商店街である。
アメ横はお店の人が呼び込みをしてくるが、築地の場外市場ではそれほどではない。私たちのような一般人が築地を歩いていると、アメ横のおじさんたちのように売ることに必死という印象を受けないのはこのためだ。しかし、築地ではプロのお店が顧客としてきちんとついているのだから、それは当然なのである。一部の一般の人でこれを不満に感じる人もいるらしいが、勘違いしてはいけない。築地の良さは安さではなく、質にあるのだ。これは当然値段にも関係していて、築地の品々はへたをすると近所のスーパーで買った方が安い場合がある。しかし、ここで成り立っているのは質への信頼関係なのである。安さではなく質へのプライド。それだ築地にはある。
このように、新しい食材を求めたり、いち早く旬のものを手に入れたい場合には、築地に行くべきといえよう。築地では鮮度の落ちたものを「アメ横行き」なんて言葉で片づけることもあるらしいが、その素晴らしい品揃えはアメ横の比にもならない。
しかし、もし買い物の目的が、決まったものを、より安くであるならば、アメ横に行くべきである。アメ横でも、歩き方によってはよいものをざくざく発見できる。センタービルの地下なんて、エスニックの食材が生で手に入ったりする。上中では、甘い甘いパイナップルが、格安で並んでいる。
築地とアメ横、それは似て非なるもので、ケースバイケースで使い分けることがおすすめ。
そんなこんなで、仕入れって、料理を作る上で一番難しいことかもしれないのです。動物や野菜を育てる難しさとは比べようにならないといえども、限られた時間で、限られた範囲内で、とにかくフットワーク、ネットワークを駆使して探していた食材に巡り会う。なかなか難儀で、やりがいのある作業の一つです。
投稿者 Haruna : September 8, 2005 11:50 PM