「食べる」ことの裏側にはいつも危険な事柄が潜んでいる。
April 11, 2006
行ってみたくないお店
慣れない海外の町で食事をとるレストランを探している時に、
トルコ人シェフが作る料理は、どれもスパイシーで異国情緒たっぷり。一皿にいろいろな種類の食材が並ぶのも特徴です。
という風に有名グルメ情報サイトで紹介されていたら、行ってみたくなると思いませんか?
上のように紹介されていたのは、かつてはニュージーランドの首都だったオークランドの中心部にある地中海料理レストラン"Sultan's Table"。そんなお店が食品衛生法違反で罰金刑を受けた。
こんなレストランは嫌だ!罰金100万円が課せられたニュージーランドの超不衛生レストラン : ABC(アメリカン・バカコメディ)振興会によると、そのレストランの実体は、
- 厨房の窓には網戸がないため、外からの虫が入りほうだい。ナメクジが厨房で発見された。
- 冷凍庫がトイレに置かれていた。
- コーヒーを保存していたのもトイレ
といった有り様。ありえない。食に関する仕事をしていて一番怖いのは衛生の事だと思う。これは食文化・習慣の違いとか潔癖とかそういう問題ではない。ウルルンとは話が違う。食のサービスを提供する側としての責任意識と緊張感の欠落したこのオーナーは本当に食ビジネスを取り仕切る資格がない
。
このレストランを紹介していたページは現在では削除されている。
March 1, 2006
December 11, 2005
加工をしていない全乳はジャンクフード
アメリカ・イリノイ州の変なルール。ホールミルク(全乳)はジャンクフードと同様に扱われるという。
(ネタ元:ABC(アメリカン・バカコメディ)振興会さん)
イリノイ州知事が小中学校でのジャンクフード販売を要求しているのを受けて、州教育委員会では新ガイドラインの提案をしている。
このガイドラインによれば、食べ物は一般的に広まっている分類よりも、含まれている栄養素に重点が置かれている。
つまり提出されたガイドラインでは、30グラム入りの小さなポテトチップスはOKになる。しかし、現行のガイドラインではポテトチップスは一切認められていない。新ガイドラインでは全乳も禁止になる。全乳には脂肪が多く含まれているからだ。
そもそもジャンクフードとは何だったのか?脂肪を抑えるための加工を加えている低脂肪乳に比べて、加工をしていない全乳がカロリーが高いのは当然だが、他の栄養価が低いはずが無いのは自明である。慢性的・国民的な肥満を牛乳のせいにして解決すればいいが、そんな簡単な問題でないことに本当は気づいているのだろう。
昨年夏にはこんな話題も出てきている。
牛肉はついに輸入再開となるわけですが、本当にそれでいいのだろうか?十分に安心できるようなソースは何も与えられていないけれど。
September 26, 2005
ソウルのキムチは中国産
これはショッキングなニュース。
ソウルのキムチは中国産=半数の料理店で使用〜韓国
【ソウル26日時事】韓国農林省は26日までに、ソウル首都圏の韓国料理店を対象にした調査の結果、約半数の料理店で出されているキムチが中国産だったことを明らかにした。韓国の国民食であるキムチが中国産に「侵食」されている実態が浮き彫りになった。
写真は4月にソウルを訪れた際に食べたキムチ。果たしてこれは韓国産か中国産か。「日本の唐辛子と韓国の唐辛子は違う」「同じ唐辛子でも韓国の土に植えると辛さにトゲが無くなる」などよく言われるが、この場合はどうなのだろう。
国民食、食文化の侵食というのも大きいが、それにしても中国及び中国人の適応力の高さにも驚かされる。
January 23, 2005
フグの無毒化
「毒」というのは、非常におもしろい存在である。食物アレルギーの人のように、他の人にはおいしい食べものでもその人にとっては「毒」であったする。「薬」も、ある意味体の毒であるから効能があるわけだし、また「ロミオとジュリエット」のように、人生の岐路に存在させられることも多い魅惑の存在である。
その「毒」がなくなったら、フグの魅力はまったく半減してしまうのかもしれない。
フグ毒は、餌を通して食物連鎖で蓄積されるという説があり、汚染のまったくなかった昔々は、フグは無毒だったのだという。縄文時代の貝塚から、トラフグの骨が多く見つかっているのは、彼等がフグの調理法を知っていたからではなく、フグに毒がなかったからだというのだ。
そんなわけで、餌に注目することで、無毒のトラフグを養殖しているのが滋賀県嬉野町である。町を「フグ肝特区」にしようと話題になっている。
食文化研究界のカリスマ、小泉先生(東京農大教授)の大好物フグの卵巣の漬け物は、毒があって、そのあと加工によって不思議にも消えてしまい、おいしく食べられるようになるというから「おいしい」のであって、無毒化されたトラフグになんだか「おいしい」気がしないのは、けして気のせいではないとおもう。