August 20, 2005

ボスニアのイタリアン  review / 食紀行

ボスニアの料理は前に紹介した通り、ハンガリーやトルコをはじめ近隣諸国の影響を受け、その差異はわずかながらも独自の食習慣を築いている。オスマン・トルコ帝国、ハプスブルク帝国による支配、カトリック、イスラム、セルビア正教と混在する宗教、アドリア海を挟んでイタリアと向き合う地理。食習慣はバルカン半島の歴史と地理をそのまま表している。

Bih-It01Bih-It02

ヨーグルトと肉料理、パプリカに代表されるいかにも中欧的な料理だけでなく、市内ではイタリアンも食べられるのだが、一般の人の生活水準を考えると値段は高い。ちゃんとしたレストランは観光客や外交官などの外国人向けといった感じであるが、その値段に見合う味とサービスの水準はさすがに保たれている。

サラエボでおすすめのイタリアンレストランを2軒紹介。


まずは中心部 CENTAR はチトー通りからちょっと横に入ってすぐの"Tavola"。定番のスパゲッティ、タリアテッレ、リゾットやモッツァレラトマトといったものから、中欧でポピュラーなクレープ上のパンケーキがおいしい。店の内装は照明を落とした落ち着いた感じ。

Bih-It03そして次はオリンピックのスケートリンクがあった SKENDERIJA 地区にある"Vinoteka"。2階建てで緑を取り込んだ、イタリアの田舎風だけど品のいい店。店員はとても陽気で小ネタもさりげない人揃い。メニューの数はTavolaよりも少ないものの、手の込んだ温かい料理が楽しめる。こちらは店の名前に「vinoteka」を掲げてるだけあって、ワインの種類が豊富。ボスニアは実はモスタルをはじめ、安くて質の良いワインが多く揃っている。さらにここではスロベニアやクロアチアといった近隣の国々のワインも飲める。値段はTavolaより高めだが、日本大使館の人もよく来るそうで、個人的にはこっちの方がおすすめ。

Vinoteka
Skenderija 12, Sarajevo
http://www.vinoteka.ba

Bih-It04イタリアンはもちろん高級なレストランでしか食べられないわけでなく、ピザはどこでも食べられる。値段も安いが店によって当たり外れは大きい。特にチーズやベースのトマトソースにがっかりさせられることは多いが、CENTARにある"U2"だったら間違いない。目の前で窯から出されるアツアツのピザ。ジャンボサイズでも12KM(約800円ちょっと)。カプリチョーザ、マルゲリータ、フルッティ・ディ・マーレ、どれもボーノ。24時間やってることもあって、週末のクラブから帰る時に必ず寄る。

ただどうしても、ムスリム(イスラム教徒)の多いサラエボでは豚肉がまず食べられない。今一番食べたいのは実は蕎麦や寿司よりもただ「豚」かも。

投稿者 Kei : August 20, 2005 1:36 AM

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