November 7, 2006
写真家上田義彦のマニエリスム博物誌レセプション2 works
今回のテーブルのセッティングは、高さ110cmと高めの黒いスチールのフレーム上にガラスを渡したもの。そして上にディスプレイと取り皿を兼ねるガラス板を百数十枚重ねています。それをフード2セットにドリンク1セット会場内に設置しています。ここで使用しているフレームもガラスも本来は別の組み合わせで違う目的で使用されていたものです。
多層のガラスでの構成は.automealで何度も取り組んできたものですが、今回は仕掛けとしてはよりシンプルなものに「引い」ています。
黒いバックに浮かぶ学術標本写真の形態と色彩自体の強さ。そして会場内に数点配置された実体を持つものとしての学術標本。
展覧会の会場構成というのはいつもそれ自体が既に完成されたもので、そこにオープニング時だけフードやドリンク、テーブルを配置するというのは大変難しいもので、下手をすると「とってつけた」ようになってしまいがちです。
そんな中に展示作品と同等の強度を持って、いい緊張感を持った「場」を演出できることが、一つのレセプション・デザインの理想だと考えています。
無花果のスパイシーパイ
ミントとオレンジのマシュマロ
ガラスに映る会場の「黒」に思った以上に映えていた2品。ガラスのプレートとピンセットという組み合わせが博物館という場所に合うのは間違いがないところですが、白いマシュマロの意外な形態がなかなか好評だったようです。
またパイの焼き色と上に載った無花果の色も上田さんの標本を撮った写真と調和していたように思います。
この2品と「貝殻チョコ」の3品は前々回のコテラックのレセプションからスタッフとして参加していただいている片場さんの手によるものです。
投稿者 Kei : November 7, 2006 10:59 PM