おいしかったり、エピソードがあったり、きれいだったり。そんなお店を紹介。
May 11, 2005
世界のやまちゃん 新大久保2号店
さすがに日本は地味に名古屋ブームである。「万博」に対して是非、賛否いろいろ言う向きもあるが世間一般はやはり微妙に名古屋づいている。
名古屋が誇る「世界のやまちゃん」、.automeal名古屋班長を出し抜いて行ってきました。新大久保店には去年の春一度行ったのだが、その時は金曜日ということもあり、店内は満席で入店できず、1年経ってのリベンジとなったわけだが、今回も満席、予約客のみとのことでまたしてもあきらめることに。場所が大久保なので「なら韓国料理の店にしよう」と歩いていたところ、ラッキーなことに2号店を発見。ぎりぎり開いた2席に入ることができた。
名古屋の食べ物については.automealにも名古屋出身のTNさんがいるのであまり自分が触れられることもないけれど、塩と胡椒にこだわった手羽先はスパイシーだし、他の魅惑の名古屋メニューもわくわくするものが多かった。どて煮系の味噌煮込みは自分にはちょっと濃いかも。天ぷらをマヨネーズで食べるのは定番なの?
といっても全部名古屋ではなく、アルバイトの店員は場所柄もあって韓国の人、そして5月は北海道フェア。そのフェアのおかげで飲めた珈琲酎もよかった。あと、トマト酎のラ・トマトも無色だけどトマト風味は十分。
他にはこんな辺り。
どて煮に、鶏皮餃子。
続きを読む "世界のやまちゃん 新大久保2号店"May 5, 2005
いがらしろみのジャム
今や、カリスマ菓子研究家のいがらしろみさんが鎌倉に出しているジャム専門のお店、Romi-Unie Confiture。白壁のかわいらしい外観。
店内には10種類以上のジャムが棚に並んでる。ジャム作りの行程が覗けるようになっていたり、ろみさんの本やグッズなんかも買えるようになっている。
手前がパイナップル&ピンクペッパーのジャム、奥はカシス&ルバーブのジャム。一つ一つに太いゴムでタグがついている。
80g 入りで¥600~¥750くらいで決して安くはないけれど、瓶を10個集めて持って行くとジャム1つととりかえてくれたり、瓶を持参すれば量り売りしてくれたりと、女性らしい気遣い。weckの瓶に入っているのもニクイ。
カシス&ルバーブはトーストと、パイナップル&ピンクペッパーはヨーグルトと共に。カシス&ルバーブは酸味が効いていてすごくおいしかったが、パイナップル&ピンクペッパーは完熟パイナップルの風味が独特で、少し好みが分かれそう。
ジャムというのは、何か他の食材と合わせることでより生きてくる。トースト、パンケーキ。スコーン、ヨーグルトなどとの調和によって、お互いの味をより高いレベルにもっていくことができる。
ジャムとは、華やかな脇役である。
April 30, 2005
インサドンでクジョルパン
クジョルパンという韓国の宮廷料理。漢字で九節板(九折坂)と書く通り、九つに仕切られた八角形の器に盛られた具を真ん中の皮で包んでいただく。ギャラリーや骨董屋がひしめくインサドン(仁寺洞)の路地をちょっと入ったところにあるアリアリランというお店で。
丁寧に味つけられた周りの8種との組み合わせはもちろん、この真ん中のクレープ状の生地がそれだけでも十分おいしい。
このお店は宮廷料理や精進料理などをコースで楽しめるのだが、さすがに食器や箸(チョッカラ)、スプーン(スッカラ)も高級感がある。さすがに銀とはいかないが、真鍮?のそれは鈍い穏やかな光沢を放ち、食べ物の暖かさ、冷たさといった温度(大事!)をダイレクトに伝えてくれる。一般的なステンレス製よりも手入れは大変なのだが、クジョルパンといい、そういうところが「おもてなし」のこころかもしれない。
最初に出てきた黒ごまのお粥、水キムチ、韓国カボチャのジョンなどのシンプルなものも体に優しくおいしかった。
続きを読む "インサドンでクジョルパン"April 29, 2005
特味牛舌、生トゥンシム
肉肉肉。やっぱり肉です。お店は新村(シンチョン)にある「碧蹄カルビ Byeok Je Gal Bi」。その肉は霜降りの美しさから「雪花韓牛」と呼ばれています。お店の様子は次のページに詳しいです。
上は特味牛舌。日本と同じく塩とレモンでいただきます。
そしてこちらは生トゥンシム。トゥンシムというのはヒレ、ロースのステーキ肉で、これを焼いてからお店の人がはさみでジョキジョキやります。肉は全部お店の人がやってくれて、肉の扱いがわかっている分だけ安心できるのですが、自分たちのペースで食べれないのがちょっと...一言いえばいいのですが。味はもちろん満足。ビールより韓国焼酎が合う合う。
続きを読む "特味牛舌、生トゥンシム"April 24, 2005
アフリカ料理 神楽坂トライブス
神楽坂の毘沙門天の裏の閑静な場所に佇む隠れ家的なアフリカ料理店。珍しいものが食べられるらしく、ワクワクしながら入店。
店内はバーのような落ち着いた雰囲気で、ところどころにアフリカの調度品が置かれていた。
写真左はホロホロ鳥の砂肝、右がダチョウのカルパッチョ(アボカド、トマト、玉葱などと共に)。
ホロホロ鳥の砂肝は普通の鶏のものと比べて大きく食べごたえがある。食感は鶏のものと同様、シャリシャリとしつつ、とてもジューシーな砂肝だった。矢羽根型の串がかわいい。
写真では見にくいが、ダチョウの肉は牛肉のように赤身で鳥類とは思えない感じ。薄くスライスされた肉は生ハムのような味で臭みも無く美味。ダチョウの肉のカロリーは牛の半分以下で、脂肪も牛の1/10、コレステロールも2~3割低く、鉄分も豊富な健康食品として注目されている。
こちらは左がワニのフライ、右がヤム芋とオクラソース。
ワニのフライは、ハムとチーズ、ハーブをワニ肉で包んで揚げてある。ワニ肉自体は鶏ささ身のように脂肪分が少なく、単体で焼いてもパサパサしてしまうとのこと。
試しにワニ肉だけで味わってみると、少々堅く、少し臭みがある。それをハムとチーズでカバーしているようだ。
このワニ肉はアフリカから冷凍で送られてくるものらしく、新鮮な肉ならまた違った味わいかもしれない。
ワニ肉はアフリカでも高価なものらしく、向こうの価格で1頭一万円くらいするようだ。尻尾の付け根の肉が一番美味しい部位とのこと。
ヤム芋はマッシュポテトのようになっており、モチモチとした食感で、味はジャガ芋に近くクセもなくて美味しい。トマトベースのオクラソースと共に頂くとより旨い。
珍しいものが目の前に並ぶ、それだけでワクワクとした楽しい時間だった。
”珍しい”ということは、”美味しい”に繋がることが多々ある。
フカヒレ、燕の素、スッポン、トリュフ… 稀少価値が付加価値となって”美味しい”と思わせる。
もちろん味自体も美味しくなければ続かないだろうが、今の時代、付加価値がなければヒットする食べ物なんてないのかもしれない。